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ハッシュタグのように、井戸のように

更新日:202109281700


【あそこであげなこつ】くるめ災害支援ネット「ハッシュ#」

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テキスト版

【人と人との接着剤に】
「くるめ災害支援ネット『ハッシュ#』」が注目を集めています。ここに所属している、プロレスフリークの大学教授・松田光司さん(リングネーム・バイオレンス松田)、俳優の野間口徹さん似で川の生物好きの研究者・巽靖昭さん、防災士で社会人落語家・川嶋睦己さんの3人を追いました。
「人と人、人と団体、団体同士をつなぐ接着剤に」。松田さんは話します。『久留米にも災害ボランティア支援団体を』との声を受けて誕生させました」。名前はSNSなどで同じキーワードの話題をつなぐ「#(ハッシュタグ)」に由来。巽さんが「共通の何かでつながるイメージ」と付け加えます。

2021年8月中旬、4年連続となる浸水被害が市内各地で発生。ハッシュ#は現場での復旧作業だけでなく、久留米市社会福祉協議会(社協)が設置した災害ボランティアセンターの運営をサポート。市外からの支援団体とのパイプ役を担いました。
大雨から約1週間後の8月21日。3人は城島町にいました。市民ボランティアと被災した家を回り、川嶋さんは「こんにちは。災害ボランティアセンターです。お困りの事はないですか?」と丁寧に声をかけます。この日は、被害が大きかった地域で支援制度を知らせるチラシの配布や、被災状況が把握できていないエリアを調査しました。
参加したボランティアは、大学生、司法書士、建設会社など。バイオレンス松田は「被災者にしてみれば、ボランティアとはいえ、突然知らない人が押しかけてくるとちょっと引くと思うんです。中にボランティアサークルの学生がいると警戒心が解けたりもする。いろんな人がいると、より多くの人に寄り添えますよね」と話します。
【普段の課題が浮き彫りに】
ハッシュ#が大切にしている「人の気持ちや暮らしに寄り添う支援」。これは、災害ボランティアセンターの運営が社協であることとつながります。野間口、じゃなくて巽さんはこんな話を聞いたそうです。「久留米ではないのですが、災害直後に被災家屋を回っていると、水浸しの家の中で助けも求めず、椅子を並べて寝ているだけの人がいたそうです。普段から周りとの関係が薄く、助けを求める相手もいなくて、どうしたら良いのか分からなかったのかな。障害や社会的孤立など、日常の課題が災害で顔を出すんです。被災者の背景にあるものを支援につなげる。ここに社協が担う意味があると思います。でも社協だけでは人が足りない。ならば、私たちがそれを理解し、ボランティアに伝えればいい。その架け橋にもなりたい」。
ハッシュ#は立ち上がったばかり。独自の活動として、まずは他市の支援団体から指導を受けながら、床下浸水家屋の調査、乾燥、消毒の技術習得に励みました。川嶋さんは「先輩団体から習う技術や知識・経験の中には久留米で浸透していない情報もあるんです。これを『すぐさま』地元の社協や仲間につなぐ。翌日じゃ遅い。情報だけに共有(=今日言う)が大事です」と話します。おあとがよろしいようで…。

「#」には、久留米絣の模様「井桁模様」の「井」の意味も込めました。松田さんは「昔から井戸の周りには人が集まる。『つながりぐっちょ』の真ん中で活動を続けます」と締めくくりました。
(担当・エーアイ)

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