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性感染症「梅毒」について

更新日:202504161606


梅毒感染者増加中!久留米市で令和6年の感染者数過去最高!!

梅毒は、令和6年(速報値)の全国の報告数が14,816人、福岡県の報告数は880人でした。令和5年度よりやや減少していますが、令和4年以降高い水準を維持しており、久留米市においては54人と過去最高の報告者数となっています。現在、全国的に梅毒の感染者が増加しており、注意が必要です。

梅毒の発生状況

性風俗サービスの利用者、従業者で感染する人が増えています。

梅毒の年間報告数

 

令和元年

令和2年

令和3年

令和4年

令和5年

令和6年

全国 6,642 5,867 7,978 13,220 15,055 14,816
福岡県 277 314 348 566 942 880
久留米市 19 29 33 41 40 54

令和6年の数値は速報値になります。

梅毒とは

梅毒は、性的な接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)などによってうつる感染症です。原因は梅毒トレポネーマという病原菌で性行為により皮膚や粘膜から感染し全身に症状を引き起こします。
早期に発見できれば薬物治療で完治が可能ですが、発見が遅れたり治療せずに放置したりすると、脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。

感染経路

主に、粘膜や皮膚が直接接触することで感染します。具体的には、性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)等が原因となります。
(注意)梅毒トレポネーマは生体外では容易に死滅するため性行為などの直接接触でしか感染しない。

症状

感染初期には、感染がおきた部位(主に陰部、口唇部、口腔内、肛門等)にしこりや潰瘍(かいよう)ができることがあります。また、股の付け根の部分(鼠径部)のリンパ節が腫れることもあります。
痛みがないことも多く、治療をしなくても症状は自然に軽快しますが、ひそかに病気が進行する場合があります。

(写真)唇にくぼみができている様子出典:一般社団法人日本性感染症学会(86キロバイト)(PNG形式)このリンクは別ウィンドウで開きます

治療をしないで3か月以上を経過すると、病原菌が血液によって全身に運ばれ、手のひら、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹が出ることがあります。これは、小さなバラの花に似ていることから「バラ疹(ばらしん)」とよばれています。その他にも肝臓、腎臓などの全身の臓器に様々な症状を呈することがあります。
発疹は治療をしなくても数週間以内に消える場合があり、また、再発を繰り返すこともあります。
しかし、抗菌薬で治療しない限り、病原菌は体内に残っており、梅毒が治ったわけではありません。
アレルギーや他の感染症などとの鑑別が重要であり、適切な診断、治療を受ける必要があります。

(写真)全身に痛みもかゆみもない発疹が出ている様子出典:一般社団法人日本性感染症学会(157キロバイト)(PNG形式)このリンクは別ウィンドウで開きます

(写真)感染から約3か月後、手のひらに痛くもかゆくもないカサカサした斑点が出ている様子(バラ疹)出典:一般社団法人日本性感染症学会(55キロバイト)(JPEG形式)このリンクは別ウィンドウで開きます

感染後数年を経過すると、皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が出現し、周囲の組織を破壊してしまうことがあります。また大動脈瘤などが生じる心血管梅毒や、精神症状や認知機能の低下などを伴う進行麻痺、歩行障害などを伴う脊髄癆(せきずいろう)がみらえることもあります。現在では、抗菌薬の普及などから、晩期顕性梅毒は稀であるといわれています。

感染が脳や脊髄に及んだ場合を神経梅毒と呼び、どの病期でも起こりうるとされています。また、妊娠している人が梅毒にかかると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、新生児死亡が起こったり、先天梅毒となったりすることがあります。

出典:一般社団法人日本性感染症学会

治療

抗菌薬が有効です。菌を死滅させることはできても、臓器などに生じた障害を元に戻すことはできません。
早期の治療が大切です。パートナーも検査を受け、感染していたら治療することが重要です。

予防法

感染部位と粘膜や皮膚が直接接触をしないように、コンドームを使用することが勧められます。
ただし、コンドームを使用していても、感染の可能性はゼロではありません。
不特定多数との性行為を避け、皮膚や粘膜に異常があった場合は性的な接触を控え、早めに医療機関を受診しましょう。

参考リンク

性感染症検査・相談のご案内

久留米市保健所では、性感染症の検査を実施しています。感染の不安のある方も受診可能です。
電話やFAXでの事前予約で匿名、無料で検査を行うことができます。
詳しくは、性感染症の検査・相談のページをご覧ください。

このページについてのお問い合わせ

 健康福祉部保健所保健予防課
 電話番号:0942-30-9730 FAX番号:0942-30-9833 電子メール(専用フォーム)でのお問い合わせ

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