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シリーズ【37】一人で抱え込まず まずは相談して

更新日:202405290935


一人で抱え込まず まずは相談して

  配偶者など親密な関係にある人から振るわれる暴力(DV)のなかで、同性や異性に関わらず恋人の間で起こるものをデートDVと呼びます。大人だけでなく、中高生などでも起きている問題。防止・啓発に取り組む「NO!SHくるめ」代表の平岡靖治さんに聞きました。

平岡さんの写真

ジェンダー意識が生む暴力

 「NO!SHくるめ」(ノッシュくるめ)は、中学生を対象にデートDVの防止啓発講座を行っています。50分という限られた時間で、より印象に残るように、初めに男女カップルの寸劇をします。劇中、女性役が「私は尽くすタイプ」、男性役は「人気な子と付き合えて、周りに自慢できる」というセリフが。これは恋人の間でよく見受けられる構図です。無意識のうちに、女性は相手に献身的であること、男性は相手を自分の見栄に使えるというジェンダー意識があるんですね。そのうち、お互いが相手に「こうあってほしい」という自分の思い描く態度を望むようになります。それがいきすぎると、お互いの行動を束縛するようになり、苦しくなって相手が望むものと違う行動をとる。求めた相手は、「裏切られた」という気持ちになり、結果として暴力につながることがあります。
 デートDVは、2人だけの場面で起きることが多いため、家族も気が付きにくいのです。さらに、加害者、被害者ともにDVの自覚がないことも少なくありません。受講後に、「自分も被害者(加害者)だったんだと気づいた」と話してくれる子がいるくらいです。大切なのは、パートナーと対等な関係を築き、話し合うこと。それが難しいのであれば、一人で抱え込まず、まずは大人に相談してほしいですね。親身になって助けてくれる人は必ずいます。

否定せず、受け止めること

 相談を受けた側に大切にしてほしいのは、「受け止める」、「一緒に考える」ということです。自分と意見が違ったり、自分の感情が刺激されたりすると、思わず話をさえぎったり、怒ったりしてしまいます。そうではなく、まずは「話してくれてありがとう」、「一緒に考えていこう」と受け止めてほしい。困ったときは相談できる人がいると知ってもらうことが、誰も孤立させない、皆が生きやすい社会につながります。

話をする平岡さんの写真

「被害者にも加害者にも、傍観者にもならない意識づくりが大切」と語る平岡さん

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