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シリーズ【11】ありのままの自分で生きる

更新日:202203311047


ありのままの自分で生きる

福岡県は、LGBTQ(性的少数者)の生きづらさ解消と偏見や差別をなくすための取り組みとして「福岡県パートナーシップ宣誓制度」を2022年4月1日から開始しました。自身も性的少数者である下田耕平さんに聞きました。

下田耕平さん

「無意識」から「意識的」に隠すように

 幼少期に見ていたのは、女の子向けのアニメ番組でした。買ってもらうのもアニメの人形などでしたが、店で同級生に会うと、無意識に隠れていました。恋愛対象が男性と自分の中で認識したのは高校生の時です。性の対象がはっきりしてからは、意識的に自分の感情を隠して恋愛の話をするなど、周りに合わせていました。

繕っている自分と区切りをつける

 大学生になると、自分と同じ性的指向の人と出会うきっかけができました。自分の気持ちを素直に出せる場所があるのは楽でした。ただし、多くの人と話を合わせるために表面を繕って、自分の気持ちを抑えることは続けていました。性的少数者をネタに笑っている人を見ていたからです。しかし、繕っている自分と区切りをつけたいと思い、卒業時に友人一人一人に話しました。驚いてどう反応したらいいか分からない人が多かったのですが、誰も批判することなく、話を聞いてくれたのはうれしかったですね。話したことで、これまで以上に仲良くなった人もいました。社会人になってからは、同じ性的指向の人と関わりたくて交流会も開催しました。本音で話せる場所を持つことは大事なんです。

知らないだけで身近にいることを知る

 母親に話したとき、「あなたはあなただから」と言ってくれました。本を出したのも同じ時期。本にすることで、同世代の人に知ってもらえたり、同じ性的指向の人の参考になるのではないかと考えたからです。LGBTQ の人の多くが、自分を隠して生きていると思います。話したときの周りの反応が怖いし、差別的発言を受けることで傷つくこともあるからです。当事者がいる
ことは知っているだけでなく、「身近にもいる」と想像してほしいですね。悪気がない一言でも人を傷つけます。その事実を理解する人が増えれば、誰もが本来の自分で生きていける社会に近づくと思います。

インタビューに答える下田さん 「誰もが自分を偽らずに生きていける社会になってほしい」と語る下田さん

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