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「プロの技を間近に」久留米の魚市場で仕入れを行う料理人による特別授業

更新日:202310050938


調理師を目指す皆さんへの特別授業「魚を究める 魚のプロに一歩前進」

 久留米の魚市場(久留米市地方卸売市場水産物部)で仕入れを行っている料理人が、福岡県立久留米筑水高校で特別授業を行いました。
 授業を受けたのは、食物調理科3年生39人、調理師免許取得を目指し、日ごろから実習を積み重ねている皆さんです。この授業は、学校のカリキュラムでは扱わない魚の実演と実習で、皆さんの調理技術をスキルアップしてもらい、魚を多く使う日本料理への関心を深めてもらおうと企画したものです。

実演(フグ・ヒラメ・ハモ)

 まずはフグ調理の実演から。フグの調理理免許は都道府県の条例で定められています。大阪府と福岡県のフグ調理師免許を持っている講師が、食べられない部分を丁寧に取り除いていきます。
さばいた後も動いているフグの心臓を見て、生徒の皆さんはその生命力に驚いていました。

ふぐをさばく講師とそれを見る生徒たち
 次はヒラメを卸します。まず、包丁でうろこだけを取る「すき引き」を披露。魚の身に負担をかけずにうろこを取ることができるこの方法は、鮮魚店で行われることは少なく、主に料理人が行う、まさにプロの技です。その後五枚におろしていきます。

ヒラメの鱗のすき引きをする講師

 続いてはハモの実演です。ハモの歯はとても鋭く、かまれたら何針も縫う大けがをすることもあるそうです。そんな凶暴さを持つハモですが、身はとても白く、京料理には欠かせない高級魚。ハモの下処理として欠かせないのが。身に細かい切込みを入れて小骨を切断する「骨切り」。「ハモは音で食べる」という言葉もあるそうで、骨切りの音を客に聞かせるために、目の前で骨切りをする料理店もあるそうです。

ハモの口の部分

 骨切りの後は、昆布だしで湯引きをします。大切なのは、骨切り後に決して身に力を加えてはいけないということ。一度押してしまうと、後から湯引きしても、もとに戻らないそうです。

ハモの湯引きをする講師と見守る生徒

 講師の手さばきを見つめる生徒の皆さんの眼差しは真剣そのもの。「まな板はその都度洗ってふき取り、常に清潔な状態にしておくこと」など、講師からは、料理人として基本的かつ重要な事柄のアドバイスも。毎日厨房に立ち、お客さんを最高の料理でもてなす講師のアドバイスに、生徒の皆さんはその都度「はい!」と大きな返事をして、必死にメモを取っていました。

実習

 続いては生徒の皆さんの実習です。生徒一人につきイカ一匹が配られました。下処理から、お造りとげその天ぷらを作るところまで自分たちで行います。また、講師が先ほどおろしたヒラメの柵を引いてお造りにします。二人の講師は各班を回り、「せっかくなら色々な切り方をして、味や食感が違うことを体験してみてね」などとアドバイス。「盛りつける時に気を付けていることはありますか?」など、生徒の皆さんも、プロに直接聞ける絶好の機会ということで、積極的に質問していました。

実習をする生徒と見守る講師イカのげそを揚げる生徒

 生徒の皆さんにとってイカやヒラメを調理するのは初めての経験。しかし普段から実習を行っているだけあって、手際よく調理していきます。講師がおろしたフグの身を使った味噌汁、ハモの湯引きも加わり、あっという間にごちそうができあがりました。

出来上がった献立

「捨てればごみ、生かせば食材」身近に取り組めるSDGs

 食材を有効活用することも学んでほしいと、講師がすき引きしたヒラメのうろこをや骨を素揚げしたせんべいも作りました。生徒の皆さんは、「自分たちは命を頂いている」ということを実感したようでした。

ヒラメのうろこを揚げている様子

 初めて見る・扱う食材、初めて見る技の数々・・・。生徒の皆さんにとって「初めて」づくしの授業は、大変刺激的な学びの時間となったようでした。

生徒の感想(一部抜粋)

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