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平成24年第1回市議会定例会 市長提案理由説明

更新日:202208311346


  1. はじめに
  2. 中期ビジョンの改訂と平成24年度へ向けた市政運営について
  3. (仮称)久留米市総合都市プラザについて
  4. 北部一般廃棄物処理施設について
  5. 各議案の提案理由説明

1.はじめに

 皆様、おはようございます。
平成24年第1回市議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましてはご多用中にもかかわりませずご参集を賜りまして、誠にありがとうございます。
 本日、ここに提案いたしております、平成24年度一般会計予算案を始め各議案の提案理由をご説明申し上げますが、初めに平成24年度へ向けた市政運営と重要課題について述べさせていただきたいと思います。

2.中期ビジョンの改訂と平成24年度へ向けた市政運営について

 平成24年度は、市政運営にあたっての中期的な指針として策定いたしました中期ビジョンの折り返し点となります。
 これまで、中期ビジョンで構想した内容につきましては、概ね着実に進捗しているものと判断しておりますが、未曾有の大災害となった東日本大震災の発生や、異常気象による自然災害の多発、世界的な経済変動と競争の激化など、中期ビジョン策定の時から大きな環境の変化がございました。
 後半2年の市政運営にあたりましては、そのような環境の変化にも対応し、中長期的展望を持った上で、今、着手すべき取り組みの追加を中心に中期ビジョンの改訂を行ったところです。
 まず、そのような中から、平成24年度の市政運営にあたりまして、重点的に取り組みたいと考えております事項について申し上げます。

  1. 市民との協働
     第一点目は、まちづくりの基本的態度として、様々な施策の推進にあたって、市民との協働を基本とするということであります。
     日本は今、世界に類を見ない速さで進む高齢社会、本格化する人口減少社会の中にあります。
     政府では、社会保障と税の一体改革を閣議決定いたしましたが、今後、厳しさを増す行財政環境の中で、拡大し続ける地域課題を解決し、市民生活を維持、向上させていくには、公共サービスや地域づくりを行政だけで担い、提供するのではなく、多くの行政分野で市民の皆様自身にも公共的な役割を担っていただく、そういう地域社会を構築することが不可欠であると考えております。
     そのような観点から、地域課題の解決へ向けた創意工夫ある活動の促進への一環として、新たな市民活動の支援制度、「キラリ輝く市民活動活性化補助金」の創設を今議会にお願いをしているところです。
  2. 人の視点から
     二点目は、「人」の視点から、久留米の未来を担う人づくりに向けまして、子育て、教育の安心、そして心の豊かさの醸成に向けた文化芸術の振興に取り組んでまいりたいと考えております。
     今議会には、児童生徒の学力向上へ向けまして、小学校4年生まで少人数授業を拡大しますとともに、学生ボランティアなどによる放課後の学習支援の拡大、子育て支援としまして学童保育所の定員増へ向けた施設整備をお願いしております。
     また、久留米市の財産である文化、芸術、歴史を存分に活用し、文化芸術が持ちます創造の力を情操豊かな人づくりやまちづくりに活かして行きたいと考えております。
  3. 安心の視点から
     三点目は、「安心」の視点から、安心して暮らせるまちづくりへ向けた地域生活拠点の確保と災害に強いまちづくりであります。
     超高齢社会に対応しつつ、高齢者などが、住みなれた地域で安心して暮らせるよう、医療や福祉サービスの充実、また、買物弱者への対応も考慮した地域商業の活性化へ向けた支援や公共交通が不便な地域での生活支援交通の構築など、生活拠点の確保に取り組んでまいります。
     そして、災害に強いまちづくりであります。東日本大震災の発生から約1年が経とうとしていますが、15,000人を超える尊い命が失われ、未だ多くの行方不明者や避難者もおられます。あらためて心からのお悔やみとお見舞いを申し上げますとともに、今後とも被災地、被災者への継続した支援に取り組んでまいる所存です。
     そして、久留米市におきましても、今回の災害を教訓に、本市と類似点の多い、そして、姉妹都市である郡山市からも状況を聞きながら、大規模災害時にも本当に動ける体制の構築など、地域防災計画の総点検、抜本的な見直しを進めてまいります。
  4. 活力の視点から
     四点目は「活力」の視点から、経済の持続性の確保であります。
     持続可能な地域社会であるためには、経済的な持続性が不可欠です。
     私は、久留米のものづくりの伝統を伸ばし、持続できる農業の振興などに取り組みますとともに、県南の中核都市として、様々な交流を活性化することが久留米市経済の持続的発展につながるものと考えております。
     総合都市プラザにつきましては、そのような県南の拠点に相応しい賑わいづくりを目指し、文化・芸術の持つ力を活かした、新たな創造と交流の場として整備を進めてまいる覚悟です。
     また、来月には九州新幹線久留米駅の開業から1年を迎えます。
     これからが開業効果を確実に地域活性化に繋げる大変重要な時期であります。
     3月17日からの一周年記念イベント「久留米春まつり」を皮切りに、仮称・金閣寺展としまして、久留米藩主有馬家のルーツに深く関係した足利義満 創建の金閣寺などに伝わる名宝展の開催をはじめ、これまでにも増しまして久留米の魅力の磨き上げと情報発信に取り組んでまいります。
     今後は、地域と行政の協働で地域資源を磨き上げ、東部、西部、中央部と各エリアの特徴を活かした地域密着観光による交流人口の拡大、戦略的な定住の促進にも取り組んでまいります。
     定住人口の確保は、都市の活力の源泉であり、子育て世代、若年者をメインターゲットとしましたキャンペーンに取り組みますとともに、企業誘致をはじめ、雇用の場の確保など、定住を促進する上で重要な施策を充実、強化したいと考えております。
     昨日27日には、日本有数の産業用製氷機メーカーである「株式会社アイスマン」と久留米ビジネスパークの立地基本協定を締結いたしました。さらに、藤光産業団地につきましても、現在、協議・交渉の最終段階を迎えている企業もございます。
     市議会の皆様をはじめ、関係機関の多大なご協力に、心より感謝申し上げますとともに、今後も市を挙げて、取り組んでまいりますので、さらなるご支援をお願い申し上げる次第でございます。
  5. 堅実な行財政運営
     最後に、堅実な行財政運営でございます。
     現在、久留米市は、様々な面で岐路に立っており、未来に必要な投資は、今こそ積極的に行わなければ、持続ある発展は危うい、そういう時期にあるものと考えております。
     一方で、その投資に当たっては、市民の将来の負担が過大となりませぬよう、国からの有利な財源を活用するなど、最大限の工夫を行うとともに、現在行っている事業が、市民にとって本当に必要な事業かどうか、事業の選択と集中を徹底していかなければならないと考えております。
     今回の予算編成の結果、臨時財政対策債を除く一般会計の市債残高は、平成24年度予算ベースの見込みで861億円と、平成17年の合併時と比較しますと、133億円、13.4%の減となりました。
     これから、総合都市プラザ、北部一般廃棄物処理施設という二大プロジェクトを同時に進めてまいりますが、今後とも徹底した行政改革に取り組み、積極的な事業展開と健全財政の両立を図って行きたいと考えております。

 続きまして、その仮称・久留米市総合都市プラザと北部一般廃棄物処理施設の整備にかかる取り組みについて述べさせていただきます。

3.(仮称)久留米市総合都市プラザについて

 まず、仮称・久留米市総合都市プラザについてでございます。
 総合都市プラザの整備に関しましては、現在、建築形態、構造種別、施工方法や施設の具体像の設計へ向けまして、設計業者の選定を公募型プロポーザル方式により進めております。
 平成24年度につきましては、設計業者を選定し、併せて、地元商店街や関係団体など 市民の皆様の声をしっかりとお聴きしながら、専門的な見地と市民ニーズの両面からの意見を充分に踏まえた施設の具体的設計や管理運営計画の策定を進めてまいります。
 さらに、施設整備後を見据え、関係機関との協議を行い、総合都市プラザ周辺の交差点や道路の改良、バス停留所移設など、六ツ門地区の環境整備についての検討も行ってまいります。
 今後も引き続き、【賑わいと憩いが調和する「文化」・「活力」創造空間】という施設の基本理念のもと、市民の皆様が誇りと愛情を持てる、そして、地域の宝である子どもたちの姿が見える施設を目指して、全力で取り組んでまいります。

4.北部一般廃棄物処理施設について

 最後に、北部一般廃棄物処理施設の整備についてご報告させていただきます。
 宮ノ陣町八丁島地区に建設を計画しております北部一般廃棄物処理施設は、安心で安定した市民生活や事業活動を営む上で欠くことのできない施設として、現在、建設用地の買収協議に取り組んでいるところです。
 今後の予定としましては、事業者が施設を設計・建設し、契約期間を通じ管理・運営を行うDBO事業の手続きを開始し、平成24年度には事業者を決定しますとともに、現地におきましても一部造成工事に着手したいと考えております。
 また、昨年11月に、地元地区である八丁島地区の八丁島自治会と取り交わさせていただきました合意書を遵守し、施設建設を安全かつ着実に進めていくとともに、受け入れをいただきます地域との信頼関係の構築を進め、地域が活性化しますよう、積極的な地元振興策の実施に最大限の誠意を持って取り組んでいく所存でございます。

 以上、平成24年度の市政運営と、総合都市プラザ、北部一般廃棄物処理施設の整備について申し述べましたが、是非とも、議員の皆様、そして市民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願いを申し上げる次第でございます。

5.各議案の提案理由説明

 ここで、本日提出いたしております議案の審議をお願いするにあたりまして、各議案の提案理由の説明を申し上げます。

 第15号議案は、平成24年度一般会計予算案でございます。
 平成24年度予算の背景となる地方財政計画規模につきましては、投資的経費や給与関係経費などの削減により、前年度比0.8%の減となっておりますものの、歳入面で地方税が2年連続の増、地方交付税は5年連続の増となり、一般財源総額は0.2%増の59兆6,241億円と、前年度と同水準が確保されております。
 このような中、久留米市の平成24年度予算編成に当たりましては、人、安心、活力を基本的視点に「市民との協働の推進」「交流人口の増加と定住の促進」「都市の求心力づくり」「景気浮揚、活力と賑わいづくり」に重点を置いた「未来へつなげる まちづくり予算」の編成に取り組んだところでございます。
 その結果、一般会計の予算規模は、1,246億1,000万円で、前年度に比べ0.2%減となり、特別会計を合わせた久留米市の予算総額は、2,233億1,300万円となっております。
 これから、一般会計予算の主な内容について、市政運営方針に掲げる5つの重点項目ごとに、施策の内容をご説明申し上げます。

 《子育て支援や教育などの人づくり、人権の尊重》につきましては、安心して子どもを産み、育てられる環境の整備といたしまして、年間を通じて待機児童を発生させないことを目標に、新たに100人定員の保育所および60人定員の夜間保育所の認可を行い、定員の増加を図ります。
 学童保育につきましては、計画的な施設整備により定員を増加させますとともに、事務局体制を強化するなど、充実に努めてまいります。
 また、病児・病後児保育事業の受け入れ施設を1か所増やしまして3か所といたしますとともに、出産後に家事援助サービスを提供しております「エンゼル支援訪問事業」につきまして、妊娠中も利用できるように充実いたします。
 さらには、医療的ケアを必要とする障害児等の短期入所支援、中核市としては最大限の保育料の軽減措置、小学生の入院にかかる医療費への助成などを引き続き実施いたします。
 次に、児童虐待対策でございます。
 一昨年の、久留米市での不幸な児童虐待死亡事例の悲劇を繰り返すことのないよう、平成23年度に強化しました児童虐待防止体制のもと、児童相談所やNPOの皆さま等と連携いたしまして、地域でのきめ細かな啓発を強化するなど、より一層の児童虐待対策を講じてまいります。
 学校教育の充実につきましては、次代の久留米を担う、確かな学力・人間力を身につけた子どもを育成するため、教職員の研修を実施する「教育センター」を整備いたしますとともに、小学校少人数授業の第4学年までの拡大、放課後等に大学生等のボランティアの皆さまにご協力いただいております児童・生徒の学習支援の拡充などに引き続き取り組んでまいります。
 また、きめ細かな不登校対策につきましても、引き続き重点的に実施してまいります。
 青少年の健全育成と子どもの安全確保につきましては、「みらくるホーム」で進路相談・就労支援などの立ち直り支援を行いますとともに、薬物乱用防止策や児童・生徒の安全確保・被害防止等に取り組んでまいります。
 人権問題の解決に向けた取り組みでございますが、「市立高校教諭による部落差別を内容とした脅迫事件」の発生を踏まえ、部落差別を始めとするさまざまな人権課題の解消をめざしまして、すべての市立学校での人権・同和教育の推進および教職員への研修を実施いたしますとともに、市民の皆さまへの啓発の充実強化を図ってまいります。
 また、男女共同参画社会の実現に向け、各種審議会等への女性委員登用率向上などに引き続き努めますとともに、民間支援団体等の皆さまと連携したDV被害者自立支援策を実施し、DV防止につきましても、実効ある施策展開を図ってまいります。

 《医療、福祉など安心できる地域づくり》につきましては、新たに、在宅医療推進事業、高齢者の熱中症予防策等を実施いたします。
 高齢者や障害者の皆さまへの支援策でございますが、新たに、市民後見人推進事業、城島地域での、デマンド乗合タクシー試験運行等に取り組みますとともに、障害者の皆さまの自立生活支援や、きめ細やかな相談支援などに継続して取り組んでまいります。
 さらには、市内の自殺者数減少に向け、久留米市自殺対策連絡協議会を中心に関係機関相互の連携を強化し、うつ病対策を始めとする総合的な自殺対策に取り組んでまいります。
 加えまして、防犯灯設置費用の全額補助など、犯罪を減少させるための取り組み、暴力団排除条例の徹底に向けた取り組みや地域住民の皆さまによります暴力追放運動への支援、自主防災組織の育成支援、災害に備えた食料品等の備蓄強化、浸水被害の軽減策、セーフコミュニティ推進事業などを実施してまいります。
 協働推進施策につきましては、校区コミュニティ組織への運営等に対する支援を行いますとともに、新たに、キラリ輝く市民活動活性化補助金制度を設けまして、地域コミュニティ組織や市民公益活動団体の皆さまなどが地域課題や行政課題の解決につながる取り組みをされる場合などに経費の一部を助成いたします。併せまして、自治会加入促進支援策を実施し、市民の皆さまと久留米市との協働をより一層進めますことで、今後想定される、さまざまな行政課題の解決を図り、安全で安心して暮らせるまちの実現に取り組んでまいります。
 環境施策につきましては、新たに、事業所の環境配慮の取り組み程度に応じて省エネ機器の導入等に対する助成を行う「事業所グリーン・エコ推進事業費補助事業」を実施いたしますとともに、既存住宅省エネ改修工事への助成、防犯灯のLED化等を行ってまいります。
 また、ごみ減量・リサイクルを進めますとともに、北部一般廃棄物処理施設の整備を進めますなど、環境先進都市をめざして積極的に取り組んでまいります。

 《農・商・工業の元気づくり》につきましては、新たに、友好都市である中国・合肥市内の百貨店で農産物や特産品を試験的に販売する「久留米フェアin合肥事業」や、中小企業の海外販路開拓を支援する「海外見本市等出展補助事業」、基幹的な農業の担い手を育成する「集落営農法人化支援事業」、新規就農育成研修事業、農産加工品の開発等を支援する「農業の6次産業化推進事業」などを実施いたします。
 企業誘致につきましては、藤光産業団地を始めとする団地等への誘致に戦略的・積極的に取り組んでまいります。
 また、中小企業の資金需要への対応、中小製造事業者への「ものづくり振興補助金」、プレミアム商品券発行助成などによります地域産業支援策などを引き続き実施してまいります。
 公共事業の実施につきましては、学校施設や公営住宅を始めとする公共施設の建設や維持補修を計画的に実施いたしますとともに、生活道路整備など、市民の皆さまの生活に密着した公共事業も着実に行いますことなどで、久留米市地域の景気浮揚に努めてまいります。
 雇用対策につきましては、新たに、女性労働者の活躍促進事業や、40歳未満の未就職者への就職支援策などを実施いたしますとともに、引き続き就労サポーターを配置いたしまして、職を求める期間が長期にわたっている市民の皆さまを個別重点的に支援してまいります。

 《賑わいづくりや広域求心力づくり》につきましては、文化芸術活動やコンベンションの拠点となる(仮称)総合都市プラザの整備や中心市街地の活性化、賑わい創出をめざしまして、街なか居住の促進、商店街空き店舗対策などに継続して取り組んでまいります。
 また、新たに、地域の皆さまによる地域資源を生かした観光まちづくりを支援する「地域密着観光事業」、住宅を取得して久留米市に転入される皆さまを対象に、福岡市内等への電車での通勤定期代金を3年間に亘って助成する「定住促進事業」を実施いたします。
 さらには、九州新幹線全線開業を契機として観光客数増加を図るため、花・自然・食・文化芸術・歴史などの地域資源を活かした観光ツアーなどの開発、B級グルメの聖地事業、久留米市の高度医療機能を活用した医療観光推進事業等に引き続き取り組んでまいりますとともに、新たに、坂本繁二郎・青木繁生誕130年記念事業、(仮称)金閣寺展補助事業や、みどりの里づくり事業の一環としての、(仮称)世界のツバキ館整備事業および散策ルートづくりに取り組みます。
 次に、都市基盤整備でございますが、30万都市にふさわしい、外環状道路などの主要幹線道路の整備を着実に進めてまいりますとともに、総合的な生活排水処理を推進いたします。
 また、市民の皆さまに、歩道脇に植えた花のお世話をしていただきます「花街道サポーター事業」を新たに行うことなどによりまして、久留米らしく美しい街並みの保全・創出に取り組んでまいります。

 《行財政改革による質の高い市役所づくり》につきましては、効率的でスリムな行政経営をめざしまして、新たに、公共工事の電子入札システムの導入などを実施いたしますとともに、職員全員が自ら久留米市発展のために何が必要かを考え、そして行動できるようになることをめざしまして、政策形成能力研修を始めとする職員研修を充実いたします。
 さらには、身の丈にあった持続可能な財政構造の実現をめざしまして、公共施設の統廃合・再配置に向けた検討など、事業の選択と集中を徹底いたしますとともに、民間活力の導入などによります、事務事業のさらなる効率化等により総人件費を抑制してまいります。

 以上、歳出の主なものについてご説明いたしましたが、引き続き歳入についてご説明いたします。

 まず、自主財源の根幹となる市税につきましては、事業所税の減免による減収などによりまして、対前年度比0.8%減の360億400万円となっております。
 次に、地方交付税につきましては、地方財政計画を踏まえ、対前年度比3.5%増の232億6,900万円を計上いたしております。
 繰入金につきましては、さまざまな行政課題に対応するため、主要4基金から30億円の活用を予定いたしております。
市債につきましては、市民センター多目的広場整備等に伴う借り入れの増加によりまして、対前年度比11.6%増の148億6,680万円を計上いたしております。
 諸収入のうち、競輪事業収入につきましては、前年度同額の1億円を計上いたしております。
 なお、引き続き、歳入確保対策本部を中心に、税及び税外収入確保の推進を図ることといたしております。
 以上が一般会計の予算の概要でございます。

 次に、特別会計についてご説明申し上げます。
 まず、国民健康保険事業でございますが、総額365億円を計上いたしております。平成24年度は、被保険者負担の軽減を図りますため、一般会計からの繰入基準を拡大して繰入金予算を増額しております。
 その他、競輪事業166億2,000万円、中央卸売市場事業3億3,200万円、住宅新築資金等貸付事業2,200万円、下水道事業110億4,600万円、市営駐車場事業1,400万円、介護保険事業219億6,000万円、簡易水道事業2,800万円、地方卸売市場事業1,100万円、農業集落排水事業7億6,900万円、特定地域生活排水処理事業1億8,400万円、後期高齢者医療事業36億2,000万円、母子寡婦福祉資金貸付事業1 億3,700 万円を計上いたしております。

 次に、水道事業会計についてご説明いたします。
 総額では74億6,000万円を計上いたしております。
 収入面で需要家の節水などにより料金収入が伸び悩み、支出面では施設改修や耐震化などで維持管理経費が増大するなど、厳しい経営環境にございます。
 このような中、収益的収支の収益につきましては、水道料金収入などで46億7,600万円を計上いたしております。
 また、費用は水道施設の維持経費などで42億8,500万円を計上いたしておりまして、差し引き3億9,100万円の利益を見込んでおります。
 資本的支出は、配水管等の整備、老朽水道管の計画的改良事業などで、総額31億7,500万円を計上いたしております。

 第10号議案から第14号議案までは、平成23年度 一般会計及び特別会計の補正予算案でございます。
 一般会計につきましては、総額59億5,663万円の追加をお願いするものでございまして、議決後の予算総額は1,325億5,688万円となります。

 以下、主な事業等についてご説明いたします。

 まず、国の平成23年度補正予算第3号及び第4号におきまして、東日本大震災の被災地以外を含む全国的な防災・減災事業について、交付金及び地方債措置がなされました。
 久留米市におきましても、それらの措置を最大限活用し、学校施設を始めとする公共施設の耐震化や外壁改修などにつきまして、計8事業、15億4,188万円を計上いたしております。
 そのうち、国の交付金を活用した主なものといたしましては、学校校舎等耐震補強事業9億2,033万円、学校校舎等施設整備事業3億8,279万円、農業体質強化基盤整備促進事業1億1,375万円、地方債措置を活用した単独事業の主なものといたしましては、庁舎機能維持事業6,500万円、図書館耐震補強事業3,269万円でございます。
 また、その他に、計10事業、44億1,475万円を計上いたしておりまして、主なものといたしましては、財政調整基金積立金19億円、退職手当20億6,983万円、普通財産取得費3億5,589万円、国返還金8億3,000万円でございます。
 これらの補正予算に必要な財源は、市税21億2,000万円、地方交付税3億7,500万円、国庫支出金4億7,152万円、財産収入7億9,076万円、繰入金5億8,250万円、市債13億7,590万円等で措置いたしております。
 このほか、18事業につきまして繰越明許費の追加及び変更を、1事業につきましては、債務負担行為の変更をお願いいたしております。

 次に、特別会計の補正についてご説明申し上げます。
 競輪事業でございますが、久留米競輪場施設等改善基金積立金1億6,000万円の追加及び、諸支出金3,685万円の減額をお願いいたしております。
 下水道事業につきましては、事業完了が翌年度となります事業につきまして繰越明許費の変更をお願いするものでございます。
 市営駐車場事業につきましては、事業完了が翌年度となります事業につきまして繰越明許費の設定をお願いするものでございます。
 介護保険事業につきましては、保険給付費の増加に対応するため、1,735万円の追加をお願いいたしております。

 次に一般議案について、各議案の提案理由を御説明申し上げます。
 第1号議案から第8号議案までは、公務執行中の事故による損害賠償額の決定又は和解契約の締結について、緊急を要し、専決処分いたしましたので、報告申し上げ、承認を求めるものであります。
 第30号議案は、平成24年度に係る包括外部監査契約を締結しようとするものであります。
 第31号議案は、久留米総合スポーツセンター内体育施設の管理を行わせる指定管理者を指定しようとするものであります。
 第32号議案は、青木団地№2棟新築工事を施行するため、契約を締結しようとするものであります。
 第52号議案は、久留米市障害福祉サービス事業所ちとせ園の管理を行わせる指定管理者を指定しようとするものであります。

 次に、条例議案について、各議案の提案理由を御説明申し上げます。
 第9号議案は、久留米競輪場の施設等の改善を目的とした基金を新たに設置しようとするものであります。
 第33号議案は、久留米市市民活動促進検討委員会を廃止しようとするものであります。
 第34号議案は、個人情報の開示請求の簡易な手続を新設しようとするものであります。
 第35号議案は、指定居宅サービス事業者及び指定地域密着型サービス事業者の指定等の審査に係る手数料を新たに定めようとするものであります。
 第36号議案は、久留米市市民活動を進める条例の制定に伴い、市民活動サポートセンターの目的に係る規定を整備するほか、市民活動サポートセンターの位置、施設等を改めようとするものであります。
 第37号議案は、外国人登録法の廃止に伴い、関係する条例の規定について、所要の整備を行おうとするものであります。
 第38号議案及び第39号議案は、障害者自立支援法及び児童福祉法の改正に伴い、当該法律を引用する条例中の用語を整理しようとするものであります。
 第40号議案は、知的障害者福祉法の改正に伴い、知的障害者通所授産施設ちとせ園における事業等を変更しようとするものであります。
 第41号議案は、平成24年度から平成26年度までの介護保険料率の改定を行おうとするものであります。
 第42号議案は、食品衛生法施行規則の改正等に伴い、規定の整備を行うものであります。
 第43号議案は、大城保育所の新園舎完成に伴い、その位置を改めるほか、白峯保育園及び ひまわり保育園の収容定員を増やそうとするものであります。
 第44号議案は、社会教育法の改正に伴い、公民館運営審議会委員の委嘱の基準その他当該公民館運営審議会に関し必要な事項を定めようとするものであります。
 第45号議案は、図書館法の改正に伴い、図書館協議会委員の任命の基準、定数及びその他当該図書館協議会に関し必要な事項を定めようとするものであります。
 第46号議案は、学校の位置に係る規定について、整理を図ろうとするものであります。
 第47号議案は、民法及び屋外広告物法の改正に伴い、条例中の規定を整備するものであります。
 第48号議案は、公営住宅法の改正に伴い、公営住宅の入居者資格に係る必要な整備を行うほか、市営部京住宅に集会所を設置しようとするものであります。
 第49号議案は、JR久留米駅西口暫定駐車場の料金の減免に関する規定を整備しようとするものであります。
 第50号議案は、自転車駐車場を新たに設置するほか、条例中の用語を整理しようとするものであります。
 第51号議案は、市民公園として新たに1箇所の公園を設置するほか、31箇所の市民公園を都市公園として管理しようとするものであります。
 第53号議案は、久留米市地域活性化・公共投資基金に係る事業の完了に伴い、条例を廃止しようとするものであります。

 以上をもちまして、各議案の提案理由についての説明を終了いたしますが、なにとぞ、慎重なる御審議の上、満場の御賛同を賜りますようお願いを申し上げまして提案理由の説明とさせていただきます。

(平成24年2月28日)

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