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更新日:2025年12月17日 12時00分
令和7年12月12日(金曜日)、13日(土曜日)に久留米アリーナで「WDSF世界ブレイキン選手権2025久留米」が開催されました。日本初開催となる本大会には、世界約40の国と地域から、200名近いトップブレイカーが参加。各選手が卓越した技術と表現力を競い合い、世界最高峰のムーブを披露しました。熱いバトルの連続は会場を埋め尽くした観客を大いに魅了。女子はAYUMI選手が2位に輝き、男子はShigekix選手が初優勝を飾りました。日本人選手が男子の表彰台を独占するなど、日本勢の活躍が際立つ大会となりました。
B-GIRL

表彰式(B-GIRL)
B-BOY

表彰式(B-BOY)
大会の様子をレポート形式で報告します。
12日、会場を2つのフロアに分けて予選がスタート。歴代王者を含む全員がここから勝負に挑みます。男女に分かれてバトルを繰り広げ、トーナメント戦の結果、翌日の本戦出場者が決定。日本勢は10人が進出しました。観客は選手のパフォーマンスをすぐ近くで観戦。11月にShigekix選手が訪問した江上小学校の児童約30人もうちわを持ってエールを送りました。
13日は開会式から始まり、選手宣誓のあと開催市を代表して原口新五市長が「歴史的な大会を久留米で開催できてうれしい。選手の健闘を祈っています」挨拶しました。オープニングアクトを飾ったのは、地元の「サタデー太鼓フィーバーズ」と「九州男児新鮮組」。両チームがコラボした太鼓とブレイキンのパフォーマンスは会場を大いに盛り上げました。
TOP8の戦いを経て、女子のTOP4の戦いはHiyo選手(日本) VS Royal選手(中国)、Nicka選手(リトアニア)VS AYUMI選手(日本)に。独自のスタイルで魅了したRoyalとAYUMI選手が決勝へ。3位決定戦はパリ五輪銀メダルのNicka選手が勝利しました。男子のTOP4はすべて日本勢で、ISSIN選手VS Hiro10選手、Ra1on選手VS Shigekix選手の組み合わせに。両者一歩も譲らず技を披露し、ISSIN選手 とShigekix選手が決勝へ。3位決定戦では、パリ五輪代表のHiro10選手が勝利しました。
そしていよいよ決勝へ。女子はRoyal選手と2021年大会優勝のAYUMIの対決。両者ともに個性豊かなダンスを披露し、Royal選手が3対0で初優勝を勝ち取りました。大会最後を飾る男子決勝は、Shigekix選手と昨年王者ISSIN選手のバトル。両選手の入場に会場の期待が高まります。軽快なステップや空中でのアクロバティック、頭を床につけて高速回転する技など最高レベルのムーブが続き、会場は興奮のるつぼに。結果は、2対1でShigekix選手が初優勝。Shigekix選手とAYUMI選手は来年開催される「愛知・名古屋アジア大会」の出場権を獲得しました。
予選(12月12日)
会場全体の様子
バトルの様子
RIKO選手のムーブ
Shigekix選手のムーブ
決勝(12月13日)
オープニングアクト

大会テーマソング「All or Nothing」を披露するWEST.の神山智洋さん

オープニングアクトを務めた久留米発の九州男児新鮮組

圧巻のパフォーマンスを披露する九州男児新鮮組
決勝戦

女子決勝バトルの様子

女子準優勝に輝いたAYUMI選手のムーブ

男子決勝バトルの様子

ISSIN選手のムーブ

Shigekix選手のムーブ

健闘を称えあうShigekix選手とISSIN選手
大会終了後の会見で、Shigekix選手、Royal選手、AYUMI選手が喜びを語りました。
Shigekix選手は「世界選手権には何度も挑戦してきたので、目標を達成できて嬉しいです。これまで、パリ五輪以降も幅広い層のファンがブレイキンの会場に駆けつけてくれました。今回は日本初開催で、大会運営もとてもクオリティが高く、海外選手も日本のホスピタリティを喜んでいましたし、いいパフォーマンスができた選手が多かったのではと思います。自分自身も気持ちの入ったパフォーマンスができました。
久留米には小さい頃から何度か来ていて、九州男児新鮮組が所属する久留米のスタジオMJで練習したことがありますし、久留米のお祭りにもゲスト参加したことがあります。また、Dリーグのチームメンバーの半分が久留米出身なので、親近感がある場所に帰ってきた感じがしますね。11月に訪れた江上小学校の子どもたちがうちわを持って応援してくれたので、ホームを感じられました。
今回、日本勢は素晴らしいパフォーマンスで、世界にその強さを発信できたと思います。まだまだ自分自身も100点のパフォーマンスではありません。チャレンジャーとして、来年のアジア大会も、気持ちを奮い立たせて挑みたいです。」と喜びを語りました。
女子の部で優勝したRoyal選手は「2週間前に中国で試合があったばかりで、今大会の前半は緊張しました。それでも、本戦は実力を出せて良かったです。自分を表現したい一心で頑張りました。久留米はきれいなまちで食べ物もおいしいし、人も優しいと感じました。これからも自分の目標に向けて戦いたいです。」と喜びを語りました。
2位に輝いたAYUMI選手は「まさか決勝まで進めると思わなかったので、悔しさはあるけど最後まで行けたのが嬉しいです。予選では観客の近くで踊れたりして、いい気持ちで踊れた2日間でした。久留米はいい人が多い印象で、お店の人も気さくで温かかったです。お客さんが選手を温かく応援していたのも印象的でした。引き続き、アジア大会も一戦一戦、自分らしく踊っていきたいです。」と笑顔でした。
屋外エリアでは、ブレイキンをはじめ、縄跳びスポーツの「ダブルダッチ」、身体能力を鍛える「パルクール」、フリースタイルバスケットボール、自転車競技の「BMX」などのイベントも開催されました。来場者もアーバンスポーツの楽しさを体感。地元の観光や物産などを紹介するテントなども並び、福岡や久留米の魅力を発信しました。
BMX体験会の様子
ダブルダッチ体験会の様子