トップ > 暮らし・届出 > 広報 > 令和8年11月号 > シリーズ 共に生きる【64】
130
更新日:2026年10月30日 11時00分
久留米市内で、児童養護施設「久留米天使園」を運営し、子どもと日々を過ごす中島俊則さんに話を聞きました。
園では、さまざまな事情により家庭で生活できない子どもを養育しています。今は、40~50人がより家庭に近いスタイルで小グループで暮らしています。元々は、終戦の翌年に身寄りのない子を育てる施設として設立。現代社会は少子化が進む一方ですが、子育てをとりまく課題は増え、時代とともに園へ求められる役割が変わってきたと感じます。
以前は、集団生活の中での養育が中心でしたが、今は、子ども一人一人が安心して安全に過ごせる場所であることを大切にしています。そのために、私はまず、子どもの声を聴くことを基本にしています。「おかえり」と声をかけても、時には機嫌の悪い表情の子も。それでも相手から話してくれるのを待ち、耳を傾けることから始めます。「それはいけないよ」と決め付けず、感情や気持ちを共有し、子どもにとって「何かあっても戻れる」という安全基地になりたいですね。話をしてくれたときに「そうだったんだね」と感情を受け止めるうちに「あ、大人は分かってくれた」と思う。その繰り返しです。対話を重ね、子どもが「自分は生まれてきてよかった」と安心すると、表情が和らいできます。
地域住民にも子どもを温かく見守ってもらえるよう、ホールを開放し、普段から顔見知りの関係を築いています。以前は、互いに距離感がありましたが、交流するうちに子どもへのまなざしが変化。今では、地域のお祭りなどに参加すると大変喜ばれます。人は、相手を知らないと勝手に「こんな人」と思い込んでしまいますが、親しくなるうちに「お互い、子育て大変ですね」という声かけに変わっていきます。子どもは、社会みんなで育てるもの。一人で悩まず、みんなで子どもを応援していきたいですね。
【問い合わせ先】家庭子ども相談課(電話番号:0942-30-9063、FAX番号:0942-30-9718)
育児の不安や疑問、子育て、学校や親子関係、生活上の困り事などに関する窓口や、子育て応援動画を紹介しています。