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更新日:2026年05月29日 10時00分
令和8年6月9日(火曜)から久留米市美術館で「アルベール・マルケ展 水辺の変奏曲」が開催されます。大胆な構図と穏やかな色彩の風景画で知られるアルベール・マルケ。フランスのボルドー美術館などの協力により、愛するパリの景色や世界各地の水辺を描いた約90作品を味わえる展覧会です。
ボルドーに生まれたマルケは、1893年にパリの美術学校に入学し、後に20世紀を代表する巨匠アンリ・マティスと出会います。2人は後に同じアパートの上下階に住み、床や天井をたたいて合図し合うほどの大親友に。
20世紀初頭、彼らは目の前にあるものの生命力や存在感を激しい筆致や鮮やかな色彩で表現する「フォーヴィスム」をけん引。その後、マルケは独自の穏やかな色彩と、俯瞰(ふかん)的な構図を組み合わせたスタイルへと変化し始めます。高い場所から街並みを見下ろし、水平線を高く設定した意表を突く構図が特徴。生き生きと描かれる水辺の風景は、多くの人を魅了しています。
マルケは「生命のない点は描かない」という信条を持ち、驚くほど簡潔なタッチで各地の風景を捉えていきます。《ル・アーヴル、船渠(せんきょ)》の筆触は自由で軽やかですが、離れて見ると船の重厚感や水面のきらめきが伝わってきます。マルケは、風景の輝き一つ一つを簡略化したタッチで描くことに。熱を注ぎました。見る人の想像力をかき立て、まるで絵画の中にいるような追体験をさせてくれます。
本展は、ふるさとのボルドー美術館などの協力により、油彩やデッサンなどが集結する貴重な機会です。生涯を通じ、旅を愛したマルケ。砂浜が広がる《ル・ピラ》や、異国情緒あふれる《アルジェ港(税関)》など、各地の光や空気感の違いを見事に描き分けました。同じ景色でも、気候や時間帯によって見え方はさまざま。旋律が変わるように無限の表情を見せるマルケの表現にも注目です。
マルケの個展は国内では35年ぶりで、九州では久留米のみでの開催。彼が1947年に没するまで世界各地の窓から見つめ続けた風景には、いつも穏やかで澄んだ光が満ちています。作品を通して世界を巡るぜいたくな時間を体感してください。
【問い合わせ先】久留米市美術館(電話番号:0942-39-1131、FAX番号:0942-39-3134)
その他、講座や映画鑑賞会なども予定。詳しくはホームページを確認してください。