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新春特別インタビュー
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更新日:2025年12月26日
10時00分
久留米で輝く。
久留米の農業や商工業で挑戦を続ける2人にインタビュー。
その楽しさや苦労、これからの抱負を聞きました。
【問い合わせ先】広報戦略課(電話番号:0942-30-9119、FAX番号:0942-30-9702)
自分なりの「かっこいい農業」を
- 山口 耕平さん(藤山町)
祖父の代から続く農業を継承。久留米生まれ久留米育ちの30歳。車が好きでドライブが趣味。2児の父として子育てにも奮闘中。
- コロナがきっかけで農業に
「農業をするつもりはなかったんです」と笑う山口さん。大学卒業後、就職して3年。新型コロナをきっかけに令和4年に実家の農業を継ぎました。
作っているのは、祖父の代から続ける米のほか、麦やトウモロコシ、ホウレンソウ、サツマイモ。祖父や父が築いてきたものを大切にしながら、新しい農作物の栽培にも取り組んでいます。
- 農業って面白い
大変なことも多い農業。せっかく作った農作物をイノシシに食べられてしまったことも。「でも、農業って面白いんですよ。種をまいて、育って、実ができる。毎日変化が分かるんですよね。しかも、それが売り物になるんです。すごく生産性が高い仕事だと思います」。その一方で、農繁期を除いて、日曜日は家族との時間に。「一番大切なのは家族ですから」と父の顔をのぞかせます。
- 前を向き、挑戦を続ける
令和8年、山口さんは、ナスなどの夏野菜にトライするつもりです。「米の作付けと時期が重なるので大変だと思います。けど、失敗も大切な経験です」と胸を張ります。
目標は、効率化を図り、規模を拡大すること。高齢化が著しい農業の将来を憂いながらも前を向きます。「若い人が農業したいと思えるような、かっこいい農業を目指したいですね」。山口さんの挑戦は続きます。
自社製品で「脱下請け」
- 渕上 貴之さん(東合川)
父の溶接工場を引き継ぐ。久留米生まれ久留米育ちの45歳。社会人講師として大学などでの人材育成にも取り組む。
- ものづくり×音楽で久留米を元気に
「下請けだけでなく、自社製品があれば、予想外のことが起きても耐えられると気づきました」と語る渕上さん。高校卒業後、父の溶接工場で働きます。しかし、リーマンショックの影響で仕事が激減。一念発起して工業大学で学び、自社製品の開発を始めました。
- 諦めたら何も生まれない
着目したのは学生時代から続ける音楽。8年をかけてチェロなどの大型楽器用アンカー(音響効果向上器具)「Ultima(ウルティマ)」を開発しました。「一般的なゴム製エンドピンストッパー(大型弦楽器を支えるためのエンドピンを床に刺せないときに使用する固定具)は、楽器を固定するだけのもの。Ultimaは金属製で、ストッパーとしての役割だけでなく、楽器の潜在能力を引き出し、演奏家の思う音楽を表現できます。世界的なチェロ奏者に認められたときは、諦めなくてよかったとしみじみ思いました。諦めたら何も生まれませんから」。
- 技術とつながりを武器に
渕上さんが大切にするのは人とのつながり。令和7年12月に沖縄に営業所を開いたのも地元出身の知人がいたからです。Ultimaの開発や販売にもその力を発揮。「中でもジャズドラマーの田中徳崇さんと筑邦銀行副頭取の執行謙二さんとは音楽を通じて知り合い、折に触れて助言をもらいます」。
培ってきた技術とつながりを武器に、生まれ育った久留米を大好きな音楽で元気にすること。渕上さんの挑戦の原動力です。
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