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【特集】災害に備える

更新日:202505301000


油断せず避難 命守る行動を

 治水対策が進む一方、災害は想定を超えてくるため絶対安心はありません。日頃から備蓄や避難ルートの確認が大切。避難情報が出たらできるだけ早く、少しでも安全な場所に避難してください。

災害への備えを万全に

 久留米市では、令和5年の大雨で641棟が床上浸水し、大きな被害がありました。令和6年は幸いにも災害を免れましたが、今後も油断はできません。線状降水帯がとどまると、短時間で道路が冠水し、身動きが取れなくなることがあります。大雨の時期が来る前に、食料・水・携帯トイレなど家庭での備えを確認しておきましょう。
 災害発生の恐れがあるとき、警戒レベルに応じて避難情報を出します。市ホームページやLINE(ライン)、テレビなどで情報収集してください。

警戒レベルに応じた行動を

 警戒レベル3「高齢者等避難」以上の発令や台風の影響が予想される時に、市は避難所を開設します。できるだけ早く、少しでも安全な場所に避難しましょう。警戒レベル4「避難指示」はすでに災害の恐れが高まっている段階。川が増水しているなど、見慣れない変化があった時も避難するタイミングです。自分の身を守るために、各レベルの内容を確認し、適切な行動をとってください。

ハザードマップで確認を

 市ホームページに「Web(ウェブ)版ハザードマップ」を掲載しています。日頃から、自宅や学校、勤務先の情報を確認し、もしもの時の避難ルートを確認しておきましょう。実際に大雨が降ってきたときは、市ホームページで川の水位や道路情報を確認できます。安全なルートを再確認して避難を。
人には「自分は大丈夫だろう。周りも避難していないから大丈夫」という思い込みがあります。避難情報を確認し、周りの人にも早めの声掛けを。災害時は誰もが不安になります。ためらわず、命を守る行動を取りましょう。
【問い合わせ先】防災対策課(電話番号0942-30-9074、FAX番号0942-30-9712)

【NEW】Web版ハザードマップで避難ルートを考える

 市ホームページの「Web版ハザードマップ」では、浸水想定エリアや土砂災害警戒区域、避難所などを確認できます。避難する際の安全なルートを考えるのに役立ちます。

大雨時は、今の状況をリアルタイムで確認

災害から2年「竹野の今」

 令和5年の災害で大きな被害があった竹野校区。同校区まちづくり振興会長の中村誠治さん、副会長の矢野井史さんと、支援を続ける特定非営利活動法人YNFの吉田容豪さんに現状を聞きました。

実働的な防災体制へ

 令和5年7月10日、9時15分頃に「ゴオオ」という音が響き、土石流が発生しました。耳納連山は、地元で「石山」と呼ばれ、頑丈だと思っている人が多く、前もって避難したのはわずか1人。道路が寸断される中、住民の安否確認や避難所開設に奔走しました。私たちがコミュニティセンターに集まれたのは夕方。校区で災害対策に取り組み始めた矢先の出来事でした。
 災害を経験し、自主防災組織も実働的な体制に変更。自治会長、地域に住む防災士や防災リーダー・連絡係をチームにして、必ず情報が届くようにしました。ほかにも、配慮が必要な人の避難計画を立てたり、避難先として使える民間施設を探したり、自治会ごとに危険箇所マップを作成したりしています。日頃の道路愛護活動も、災害時を想定し、危険な枝や土砂を除きながら非常時に備えています。
 前回は大丈夫だったエリアでも、局地的に雨が降れば危険と隣り合わせ。今後も地域をあげて防災意識を高め、住みやすく豊かな竹野を未来に残していきたいです。

息の長い被災者支援

 私たちYNFは、平成29年の九州北部豪雨の被災者支援をきっかけに設立された、災害支援の専門団体です。泥出しなどの初期支援のみならず、生活再建までを見据え、中長期的に被災者に伴走しています。久留米での経験を生かし、能登半島でも活動する日々です。
 竹野校区には災害発生直後から関わっています。今も被災世帯の住まいの再建に関する相談に乗ったり、福祉的な課題を抱える世帯をフォローしたりしています。令和6年夏からは、被害が大きかった三明寺地区の公民館でランチ会を毎月開催。被災した人たちの交流の場になっています。
 ほかにも、住民と一緒に危険箇所の洗い出しや、区長や班長と一緒に各世帯を訪問し、避難への不安なども調査しました。前回の災害支援が終わっていない今、新たな被災者を生まないよう、避難を呼びかけ合える地域づくりを手伝っていきたいです。

竹野から「災害の教訓」

災害を経て、竹野校区が今伝えたいことをまとめました。

  1. 多くの人に防災対策に関わってもらう
  2. 避難所にたどり着けない状況も想定しておく
  3. 避難所やコミセンが使えない場合を想定する
  4. 民間施設を含め、地域ぐるみで対策を練る
  5. 日頃の地域活動に防災の視点を加える

治水対策が進む

市は、浸水被害を軽減するため、令和4年度から「流域治水推進プロジェクト」を進めています。久留米大学グラウンドなど雨水貯留施設の整備や、篠山排水ポンプ場のポンプを増設。水田で雨水をためる「田んぼダム」も市内各地で行っています。これにより、貯留機能が令和3年度に比べ約4.4倍に。市民や企業と協働で、排水路のしゅんせつや土のう作りも行っています。ハード・ソフト両面で備えが進んでいますが、油断せず早めの避難が大切です。

レポート 中学生が避難所開設訓練に参加

 令和7年5月11日、竹野小で避難所の開設訓練が行われ、田主丸中の生徒6人が参加しました。生徒は、避難者の誘導や物資の受け入れなど、地域住民と一緒に本番さながらに実施。受付を担当した平木陽子さん(3年)は「自分が避難したときも、今日の経験を生かしてできることを手伝いたい」と話しました。

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 総合政策部広報戦略課
 電話番号:0942-30-9119 FAX番号:0942-30-9702 電子メール(専用フォーム)でのお問い合わせ

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