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第1回 環境基準

更新日:202205131000


第1回 環境基準について

2021年度の第1回市民環境講座では、環境基本法(1993(平成5)年制定)を取り上げ解説しました。その中で環境基本法の環境の保全の水準について説明しましたが、環境基準についての説明が出来ませんでしたので、令和4年度の第1回は「環境基準」を取り上げたいと思います。
環境基準は、環境基本法第16条に基づいて、政府が定める環境保全行政上の目標であり、人の健康を保護し、生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準として、大気、水、土壌、騒音をどの程度に保つことを目標に施策を実施していくのかということから定められたものです。これは、人の健康等を維持するための最低限度としてではなく、より積極的に維持されることが望ましい目標として、その確保を図っていこうとするものです。また、汚染が現在進行していない地域については、少なくとも現状より悪化することとならないように環境基準を設定し、これを維持していくことが望ましいものです。
政府は、公害の防止に関する施策を総合的かつ有効適切に講ずることにより、環境基準の確保に努めなければならないとされています。これに基づき、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音などに関する環境基準が定められています。また、ダイオキシン類に関しては、ダイオキシン類対策特別措置法(1999(平成11)年制定)を根拠として、大気汚染、水質汚濁及び土壌汚染の環境基準が定められています。
これらの環境基準は、それぞれで設定に当たっての考え方が異なります。さらに項目ごとに細かく基準値が設定されており、その設定目的も様々です。すべての環境基準とその項目の意味や目的を説明すると長くなってしまいますので、水質汚濁に係る環境基準とその項目について説明します。
水質汚濁については、「人の健康の保護に関する環境基準」(健康項目)と「生活環境の保全に関する環境基準」(生活環境項目)が定められています。健康項目は、人の健康に直接影響を与える項目として基準値が設定されています。非常に厳しく基準が設定されおり、飲料水として用いた場合、生涯にわたり連続的に摂取(毎日2リットル)しても健康影響が生じない水準に設定された項目等があります。生活環境項目には、水を利用した場合に障がいや不快感が生じないように設定された項目、水生生物の保全を考慮して設定された項目があります。
これらの環境基準は、現に得られる限りの科学的知見を基礎として定められているものであり、常に新しい科学的知見の収集に努め、適切な科学的判断が加えられなければならないと規定されています。
環境基準が定められると、その維持・達成のための施策が講じられ、例えば水質汚濁について排水基準が設定されます。排水基準は、基本的に水質汚濁に係る環境基準を達成するために、発生源(事業所)の排水を規制することを目的に設定されています。排水基準は、水質汚濁に係る環境基準項目とほぼ同様の項目(追加されている項目もある)になっています。該当する事業者は、遵守する義務があり、違反した場合の罰則規定があります。

藤田 八暉
久留米市環境審議会会長
久留米大学名誉教授

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