トップ > 組織からさがす > 市民文化部文化財保護課 > お知らせ > 久留⽶⼤学・久留⽶市共催企画展「久留⽶俘虜収容所の風景〜あるドイツ将校の写真帳でたどる」
更新日:2022年09月27日 14時34分
久留米大学文学部創立30周年を記念して、久留米大学御井図書館が所蔵する資料のなかから、久留米の俘虜(ふりょ)収容所で撮影された写真の数々を、久留米市所蔵の資料もまじえながら展示します。
第一次世界大戦時、日英同盟を結んでいた日本は大正3年(1914)8月23日にドイツに宣戦布告、ドイツの中国における拠点であった青島を同年11月上旬に陥落させ、約5.000名のドイツ軍人を俘虜として日本各地の収容所へ移送しました。俘虜たちはヴェルサイユ条約により本国へ送還される大正9年(1920)1月まで、はからずも日本で生活することとなったのです。
各地の収容所のなかでも、久留米の収容所は最大規模で、約1,300名の俘虜を収容していました。そのなかの一人に、エドゥアルト・ヴィル(Eduard Will:1883~?海兵第三大隊第五中隊付の予備少尉。久留米収容所の室内楽グループのリーダーとなり、ピアニストとして活躍)がいました。
今回紹介するのはヴィル旧蔵の写真。彼は青島からまず熊本の収容所へ、のちに久留米の収容所へ移されており、両収容所で撮った写真を二冊のアルバムに整理していました。これまで、熊本の収容所を撮影した写真の存在は知られておらず、また久留米の収容所の写真は、久留米市が所蔵する約500点が知られていますが、ヴィル旧蔵の写真もそれに近い456点にのぼります。ヴィルが残してくれた写真を分析してゆけば、久留米と熊本の収容所の実態が、そして近代日本の歴史の一断面がよりいっそう鮮明に浮かび上がることでしょう。
企画展チラシ(表)(JEPG形式)(360キロバイト)
企画展チラシ(裏)(JEPG形式)(364キロバイト)
本展は久留米大学御井図書館1階展示室(第1会場)、久留米市立六ツ門図書館展示コーナー(第2会場)の2会場で行います。あわせてご覧ください(会場によって開催期間、開場時間、休館日が違いますのでご注意ください。)