トップ > 組織からさがす > 協働推進部人権啓発センター > お知らせ > 知っていますか?人権に関する3つの法律
更新日:2020年09月15日 13時25分
「誰もが幸せでいられる街」は私たちの願いです。しかし、残念ながら今の社会には差別があり、誰かの人権が侵されています。いまだに残る差別を無くしていくために、2016年差別解消のための法律が相次いで施行されました。
この法律をきっかけに、私たちに何ができるかを考え、互いの人権を尊重し、ともに幸せに生きることのできる社会を築いていきましょう。
この法律は、障害を理由とする差別の解消を推進し、すべての人が障害の有無によって分け隔てられることなく、互いに、その人らしさを認め合いながら、共に生きる社会をつくることを目指すものです。この法律では、二つのことが大切にされています。
1.障害を理由とする「不当な差別的取扱い」の禁止
2.障害のある方が社会生活する上での障壁(バリア)と感じていることを、その状況に
応じて取り除いていくこと(「合理的配慮」の提供)
なお、「合理的配慮」の提供については、市役所等の行政は義務、会社等の民間は努力義務としています。
「あなたの周りで、困っている人に声をかけてみませんか?」
こんなことが「合理的配慮」の提供になります。
障害のある方から、「代わりに書いてほしい。」と伝えられ、代わりに書くことに問題がない書類に、その人の意思を十分に確認しながら代筆をします。
話の内容がわかりにくいので、タブレットを活用して、説明がわかるようにします。
講演会で、障害のある人の障害特性に合わせて座席を決めます。
障害の有無に関わりなく、すべての人々が共生できる社会に!
特定の人種や民族、国籍などのマイノリティの人びとに対して、暴力や差別をあおったり、侮辱的な表現を繰り返したりするヘイトスピーチが社会的な問題となっています。この不当な差別的言動の解消に向けた取り組みを推進するために、ヘイトスピーチの解消のための法律が施行されました。この法律には、次の事が述べられています。
1.外国にルーツがあることを理由にした不当な差別的言動を行うことは許されないこと
2.国民は、差別的言動のない社会の実現に努めること
ヘイトスピーチは、その対象となった人たちを大きく傷つけているんだよ。精神的にショックを受けるだけではなく、脅された学生たちが民族服の制服で通学できない、学校や職場で自分の出身を隠さなければならないといった人権侵害もひき起こしているんだよ。
在日韓国・朝鮮人の子どもたちのほとんどは、本名ではなくて日本名で生活しているんだって。なぜ、自分のルーツを隠して生きていかなければならないのかな?
学校や職場で、あるいは住居を借りるときや結婚のときなど、今も差別があるんだ。本名で生活し、自分の立場を公表することは、差別を受けるかもしれないという覚悟をしないといけないんだ。
人種・民族・国籍などで人を差別するなんて許されないことだね。ヘイトスピーチをされた人の心の痛みを想像することから始めないと・・・
同じ国に暮らしているみんなが、排除するのではなく、お互いに理解し合うことが大切だね。
自分らしく生きられる社会に!
この法律ができた背景には、インターネット上における差別を助長する書き込みや全国的に発生する差別投書事件など、悪質な差別事案が多発している現実があります。このような社会状況の中、部落差別は許されない社会悪であるという認識のもと法律が制定されました。
この法律では、次のことが述べられています。
1.現在もなお部落差別が存在すること
2.部落差別は許されないものであること
3.国民一人ひとりの理解を深め、部落差別のない社会を実現すること
「わたしたちの身近なところで、部落差別につながることが起こっていませんか?
(母) お父さん、久の結婚のことですが、相手の家族の出身のことはちゃんと調べましたか?
(父) 親戚や近所から、いろいろ言われても困るから、一応調べようとは思っているのですが…
(祖父) きちんと調べておかないと、久留美の結婚の時にも影響するぞ!
(久留美) みんな、何を言っているの。部落差別解消推進法もできたのよ。身元調査をするなんておかしいでしょう!
(久) 相手の家族の出身なんて関係ないだろう!二人の結婚だよ!
ためらいなく自分の故郷が名のれる、地域社会に!