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WEBコラム【第2話】この地域で命は奪わせない

更新日:202007311459


シリーズ「みんなで生きる、みんなが活きる」【第2話】

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豪雨災害後わずか2週間で開催

 2020年7月5日から降り出した記録的豪雨で、6日には市内ほとんどの地域に避難勧告・指示が出され、最大約1400人が避難しました。11日までの総雨量は772ミリメートル。24時間最大雨量は観測史上最大の360.5ミリメートルという大雨は市内各地に大きな爪痕を残しました。
 それから約2週間後の7月20日。甚大な被害を受けた北野校区で避難を想定する図上訓練が開催されました。この校区は陣屋川の流域にあり、以前から大雨が降ると多くの世帯が床上・床下浸水に。そういった土地柄、同校区まちづくり振興会会長の南島和夫さんは、住民の防災意識は高いと感じています。「これまでも訓練をしてきて、地域で声を掛け合う文化は根付いていると思います。でも最近の雨はすごいから、やはり備えないと」。

被災状況のスライドを投影する南島会長 図上訓練時に校区内の被災映像を見せながら、直前の水害を振り返る南島会長

手助けが必要な人の避難をどうするか

 市の地域福祉課と防災対策課の協力のもと、各校区が主催する図上訓練の特徴は「避難行動要支援者名簿」を使うことです。この名簿は、災害時に自力や家族だけでの避難が難しい人の“命を守る”ために必要な情報を登録した物。訓練では自治会ごとに名簿と地図を広げて地域ぐるみで避難の動きを想定します。名簿に登録された人の家に赤のシール、名簿には載っていなくても手助けが必要だと思う人の家には黄色のシールを貼り付け。その人たちの支援者を決めて避難ルートを考えます。名簿に限らず、近くに住む要支援者の存在を共有し、日頃から声を掛け合うことが、いざという時に役立つのです。
 「避難行動要支援者名簿」のページへ
 訓練には約40人が参加。「〇〇さんの家はどこかね?」、「ここはこの前浸水しとったぞ」、「この前の雨ぐらいやったら、この道で避難所に行けた」、「そこは通っちゃいかん場所たい」。被災したばかりだからこそ熱を帯び、実経験を生かした実践的な訓練になりました。

訓練の風景

図上訓練の手元

地図上に支援者の家や浸水箇所、避難ルートを書き込みます。浸水から間もない時期のため、参加者の記憶も新しく、具体的な避難想定がなされていました。(2枚目は画像を加工しています)

これ以上苦しむ人を増やしたくない

 訓練に参加した男性は、“自分一人だけ意識を持っていても、どうしようもない時があると気付いた”と感想を話しました。男性は、先日の水害で外出先から家に戻れませんでした。訓練で自宅周辺の要支援者を改めて意識したときに、自分が家に戻れなかったり、家から出られなくなったりした場合、自分だけでは太刀打ちできないと感じたそう。「地域ぐるみで意識を持たないと、守れない命があると感じました」。
 同振興会事務局長の飛永光さん。今年の水害で自宅が床上約80センチメートルにも及ぶ浸水被害を受けました。平成30年豪雨では73センチメートル、24年にも30センチメートルの床上浸水被害を受けた飛永さんは、訓練の終わりにこう話しました。
 「私は3回目の被災。被害の映像を見ると、少しだけ心が折れそうになります。でも、映像を見て、そういう人が近くに居ることを実感してほしいとも思います。できれば、こういう気持ちになる人が増えないでほしい。そう願うばかりです」。

北野町の浸水被害の状況 正面左が飛永さん宅。玄関の引き戸から、大人の腰付近まで水面が来ていたと推察できます

 自然災害に対して一人では何もできない。自分が被害を受けていなくても他人事ではない。被災して苦しんでいる人がすぐそばに居る。図上訓練という仮想の場で、直近の災害の生々しい記憶や映像を通して、住民同士で寄り添うことの大切さを再認識しました。
 毎年起こる災害を目の前に、私たちは今、どういう行動が求められるのでしょうか。
(第2回終わり)


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